経営者のリアル相談室組織・マネジメント

組織化して現場を抜けたら、現場が見えなくて不安になった

任せられるようになったのに、現場との距離が気になる。報告の目的を、少し広げて考えてみましょう。

今回の相談

介護事業

現場を任せられた。
でも、現場が見えなくて不安です。

介護スタッフが高齢の利用者に寄り添うイラスト

組織の状況 4階層

いま起きていること

部長以外と話す機会が減り、
現場の悩みを直接聞けない。

相談したいこと

管理者には、数字を報告してもらうべきでしょうか。

笑顔で話す北原孝彦

報告する責任が、
会話の接点になるんです。

組織が回るようになったのは、いいことです。そのうえで、何のために報告してもらうのかを考えてほしいんですよ。

報告がなくても回っている。
それでも、報告は必要?

真剣に説明する北原孝彦

数字を集めるだけではなく、
状況を話す機会を作る。

この会社には、稼働率などの報告の仕組みがなく、売上の把握は社長だけ。管理者の役割は決まっていて、報告がなくても事業は回っていました。

私は、直属の上司に報告する責任を持たせたほうがいいと話しました。

「報告してね」と言えることで、数字だけでなく、現場の状況を話す接点が生まれるからです。

報告を、会話が生まれるルートに。
管理者現場の数字・状況
部長直属の上司
社長必要な情報を確認
数字を報告 → 状況を確認 → 次の動きを話す

現場が気になるなら、
社長が直接関わった方がいい?

真剣に説明する北原孝彦

日々の業務を任せることと、
考え方を伝えることは別です。

細かな業務指示を、全部社長に戻す必要はありません。

一方で、私は新人研修は自分でやります。同じ考え方で連携してもらうためです。

上司によって、会社の考え方が変わったら困りますよね。だから私は、業務を任せることと、考え方を伝えることを分けています。

任せる仕事と、社長が伝えることを分ける。
日々の業務
責任者業務の指示・判断
現場仕事を進める

細かな指示を、全部社長に戻さない。

会社の考え方
社長考え方を伝える
社員共通の考え方で連携

新人研修など、社長が伝える機会を持つ。

業務を任せることと、関わりをなくすことは別。
相談に耳を傾ける北原孝彦

現場と関わるなら、
何を伝える時間なのか。

忙しくて集まれない現場では、
どう考えればいい?

真剣に説明する北原孝彦

人を育てる時間を、
先に設計してほしいんです。

「介護の現場では全員が集まれない」という話も出ました。私は、集まれるように設計できないか、と問いかけました。

たとえば、地域に根ざした採用や、一日分の売上を作らない日を計算する、といった方法もあります。

そのまま真似するのではなく、学ぶ時間を先に確保する発想を持ってほしいんです。

報告の形式を決める前に、誰を、どこまで育てたいのかを考えてください。

報告の形式より先に、育成の目的を決める。
誰を、どこまで育てたい人と
身につけてほしい力
何が必要か対話・研修などの
学ぶ機会
どう実現するか集まる時間・人員配置・
伝え方を設計

チャットなら、それで人が育つのか。
集まる必要があるなら、集まれるように設計する。

全員に同じ数字を追わせる必要はありません。ただ、部門や事業を任せる人には、数字を見る力が必要です。

社長の不安を消すだけでなく、その人の未来につながる報告にしていってください。

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