北原の出会いと感謝の経営術

不安の正体と向き合い方

何かに挑戦するとき不安になるのが普通で、不安はトレーニングで消せるものではありません。

初めて何かに挑戦する時
「〇〇に挑戦しようと思うんですが、不安なんです」
という相談をしたことはありませんか?

その相談に対して既に経験のある熟練者の方は「慣れれば大丈夫だよ」とアドバイスをすることが多いです。

でも、相談する人は気休めの言葉ではなく

・今、不安を解消したい
・その仕事に慣れる前に不安を消したい

と思っているはずです。
今回は不安に対しての向き合い方についてお話させて頂きます。

不安の正体を言語化する

不安と不確定はイコールだと考えています。

  • 不安=自信がない=出来るかわからない=不確定

というロジックです。

挑戦時の不安というのは、目に見えない抽象的なものではなく、過去の経験に基づいた「出来るか出来ないかの判断」なんですよね。
初めてのものは不確定要素が多いので、出来るかどうかわかりません。
だから不安になります。

一方で安心して取り組める状態とは確定要素の多い時。

  • 安心=自信がある=出来る=確定

既に経験のあること、出来ること、熟知して言語化出来ていること、これらに取り組む時は不安は無いですよね。

つまり、不安をなくすためには、経験をするしかありません。
不安を解消したいなら「つべこべ言わずとにかくやれ」が一番のアドバイスです。

ただ、質問者の相談内容は、経験をする前に不安をなくしたい。なんですよね。

卵が先か鶏が先か。
不安をなくすには経験をすること、だけど、経験をする前に不安をなくしたい。

この場合、不安をなくすというより、備えるという視点になります。

不安と向き合うためには、まず知ること

事前のリサーチで、取り組むモノの正体を正確に把握することが大事です。

知らないという状態は、必要以上に不安になるものです。

この文章を読んでいる方は、ネットにアクセスしているのが当たり前だと思います。
でも、初めてパソコンを買ってネットへアクセスする時は、アクセスすらも「大丈夫かな?」と不安になりませんでしたか?

僕も初めてネットに接続した時、何か高額の請求があったりするのでは、と身構えたりしたものです。笑
当然ながら今はウイルスや詐欺のサイトでない限り、その様な高額な請求は無いと理解しています。

このように知識がないと、不安ばかり大きくなり、しなくても良い心配ばかりするようになります。

反対に、知った部分に関しての不安はほとんど解消できるんですよね。
今の時代、事を起こす前にいくらでも情報が手に入ります。

あらかじめ情報を入手し、実態を把握することで、挑戦時の不安の一部は払拭できるでしょう。

確度を高めた状態で挑む

自分が安心するまで徹底的にリサーチして、備えて、事前準備をすれば、ほとんどの不安は無くなります。
これ、僕がよく言ってる勝ち戦状態に持っていくときの定石なんですよね。

不安を解消する方法としても有効ですが、確信に近い状態でリリースする、テストを終えてからスタートする。
結末まで描き切ってしまう。そんなイメージです。

例えば、登山素人の僕が、ヘリなどを使わずに自分の力で山を登ろうと思ったら、下記の様な準備をしていきます。

登山に必要な知識のインプット

初めての挑戦なので、右も左もわかりません。
何からしたら良いかもわからないので、とにかく情報を集めまくります。
ネットで主要な検索語句全ての上位2.3ページ全ての記事、関連書籍10冊。
このくらい調べればなんとなく概要から詳細まで把握できます。

登山前の十分な訓練

得た知識から、現状足らない部分を分析し、補うために訓練します。
十分な訓練をしないまま山に登っても、途中で力尽きて登頂できずに下山することにもなりかねません。
そうならないために、僕なら登山前に必要な体力作りや、周辺の低い山で練習します。

登山で必要な装備品の準備

登山時に滑らない為の登山靴、防寒具やアイゼンなど、僕なら万全の装備で登山に臨みます。
この必要な装備を怠ると最悪、遭難、命を落とすことになり、捜索費用などで自分だけでなく家族まで迷惑をかけてしまいます。
だいたい事故のパターンとかも決まってるので、様々なリスクに対する装備を準備します。

ベテランインストラクターのサポート

初めて山に登るわけですから、登山経験者のサポートがあれば心強いですね。
登山時に必要な事柄や、不測の事態の対処法などに対しての助言が得られるのですから。
自分が想定していなかったことも、教えていただけるかもしれません。

リスクを限定して挑む

これ、本当に大事な考え方なので、ぜひ覚えておいてください。

うまくいかなかったときの事まで考えて、織り込み済みの状態にしてしまうんです。

撤退方法と撤退完了までの損害を前もって調べておくと、リスクの枠が決まります。
その範囲内でしか損をしないことがわかっていれば、安心して勝負することが出来るのです。

何かあった時の緊急対応、下山方法

先程の登山の例え話の続きです。

事前準備をしていても、不測の事態が起こり、遭難やケガをして助けが必要な場合も考えられます。
僕は、そのような事態を予測して自身がどのような被害を被るかを考えます。

まず、登山するところがヘリコプターが救助できる所なのか?
出来ないのであれば、レスキュー隊が救助にこれる所なのか?
時間はどれぐらいかかるのか?
遭難救助やヘリを呼ぶのにかかる費用は?
万が一の想定までして、登山トータルの費用が自分の手持ちの資産から投資できる金額なのか?

僕なら、ここまで調べておけば、先行きに対する不安は限りなく無くなりますね。

リスクや損失が自分の手持ち資金内で納まり、何かあっても全て対応できるのであれば、後は実行するのみという考え方になります。

ここまで話してきたことは、そっくりそのままビジネスに対する心構えや不安解消にも置き換えれます。

初めてのことでしたら、僕もうまくいくかなんてわかりませんよ。
だからこそ、これでもかというほど事前に準備をして確度を高め、リスクも限定して挑戦するんです。

ここまでできたら、むしろ自信がついているかもしれませんね。
準備段階からやり切ってますか?
ここで手を抜く人はだいたい失敗しますからね。

設計と準備が8割です。あとの2割が実行と気合です。

経験を積み重ねれば不安はなくなっていく

不確定だから、出来るかわからないから、不安なんです。
だから、出来ることを増やしていけば、不安はなくなっていきます。

多くを経験すると、他の分野のことでも応用が効くようになってくるので、なんとなく予想もつくようになります。
すると、初めてのことでも有利な状態から始められるので、不安はあまり感じなくなるでしょう。

  • 知る事
  • 経験する事
  • 対応して改善する事

これを繰り返す内に、あなたも初心者ではなく、経験者となっていくのです。

まとめると、不安を消し去る方法とは
リサーチをしっかり行い理解した後、十分な対策法を事前に持ち、リスクを限定することです。

「不安なんです。」と言ってしまう人は、既にその時点でリサーチ及び、対策不足と言うことです。
不安な時ほど、リサーチと予測できうる対応策の徹底した準備が大事です。

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