以前北原公式サイトのリニューアルをしたように、メディアというのは事業規模に応じて姿形を変えていくものです。
今回の資料室の骨格矯正もメディア運営の参考になると思いますので、その様子を共有させていただきます。
こちらが現在の資料室TOPページです。
https://tokinoheya.com/reference/
骨格矯正に至った背景
資料室は、日々の僕の活動やBANDに流れるフローコンテンツをストックする重要な区画です。
しかし、毎日コンテンツが生み出されるので、BANDのログは流れてしまい、リアルタイムでメンバーになっている人しか見ることができません。
BANDの仕様上、昨日までのログは今日参加した人が見ることはできなくなっています。
それだと、新しいメンバーは過去のコンテンツが見れませんし、メンバーからいただく質問も重複して何度も同じ回答をすることになります。
そのため、特に視座を高めるのに有用なコンテンツをアーカイブしてストックしておくのが資料室の役割です。
この区画のUXが悪いと、メンバーさんが適切に情報を受け取れなくなってしまうので、プロダクトそのものに影響してしまいます。
さらにいえば、僕の考え方や意図を理解してもらうためのコンテンツでもあるので、そういった意味では、共通概念をもち阿吽の呼吸で業務を遂行する協業メンバーにも影響が及ぶ可能性があります。
コンテンツの内容が多岐にわたり、当初設計していたカテゴリでは構造として受け止めることができず歪み始めていたため、カテゴリを刷新し情報設計を組み直しました。
カテゴリ設計で意識すること
今回の場合は情報のストックなので、欲しい情報がわかりやすくまとまっていること、すぐ引き出せる状態になっていることが重要です。
カテゴリというのは入れ子構造になっているので、その骨子は上位下位で構成されます。
カテゴリがカニバらないように、コンテンツの区分けが明確にできる設計を意識しました。
また、目玉コンテンツが生まれたり、同ジャンルのコンテンツが頻発したりしたので、今後も想定して上位カテゴリも追加しました。
骨格矯正の手順
- 現在のカテゴリをマインドマップに書き出す
- 重複しているカテゴリをチェック
- コンテンツの洗い出しと区分け
- カテゴリの再設計
- 設計し直したカテゴリにコンテンツを振り分ける
順に説明いたします。
①現在のカテゴリをマインドマップに書き出す
現状を把握するため、カテゴリをマインドマップに書き出します。
②重複しているカテゴリをチェック
重複しているカテゴリはどこか、構造として歪みがある箇所はどこかチェックします。
③コンテンツの洗い出しと区分け
コンテンツを洗い出し、ひとつひとつ内容を精査し同じカテゴリで括れるものをまとめます。
④カテゴリの再設計
カニバっているカテゴリはまとめ、上位下位を再度検討し、カテゴリを再設計します。
⑤設計し直したカテゴリにコンテンツを振り分ける
再設計したカテゴリにコンテンツを振り分けます。
再設計前後の比較
細かな修正はいくつかありますが、特に大きな変化は、
- 北原の事業実演
- 音声コンテンツ
ですね。
実演コンテンツは反響も大きく、目玉コンテンツにもなり、今後も展開が予想されます。
散らばっていてまとまっていなかったため、北原の事業実演の中に下位カテゴリを新設しました。
内容としても有用で、生の事業構築が見れる唯一無二の貴重なコンテンツなので、厚みをもたせたいなと。
実際多くの方が実演解説を見てSNSで反応をしてくれたり、自身のビジネスに活かしてくださっています。
カブキタや北原の精神と時の部屋の進捗もリアルタイムで報告できますからね。
メンバーとして在籍しながら、プロダクトがスケールしていく様子を見れるのはなかなかない機会ではないでしょうか。
音声コンテンツは切り出して上位カテゴリに配置しました。
音声コンテンツはその性質上、テキストコンテンツとは視聴時の着座姿勢が異なると思っています。
なので、音声は音声でまとめ、その中に下位カテゴリを新設しています。
こうして再設計されたカテゴリに、各コンテンツを振り分け直した全容がこちら。
以前と比べて情報が見やすく整理されているかと思います。
以上が今回の資料室TOPの骨格矯正でした。
現段階で想定できる展開には対応可能な設計にしていますが、今後の動きによってはまた修正を加えます。
プロダクトの成長ととともに、メディアも成長する、ということがよくわかる例になったかと思います。
ぜひ皆さんのメディアも、情報体として適切に機能しているか?確認してみてください。
上位下位の設計が重要
カテゴリ設計に限らずプロダクトでもLPでもなんでも、上位下位の概念、つまり情報設計はとても重要です。
情報設計というのは、ユーザーとのコミュニケーションそのものです。
市場(=ユーザー)の認識に対して、どのような設計でコミニュケーションをとりにいくのか。
今回の解説はカテゴリ設計に終始しましたが、他にも北原の精神と時の部屋を例にすると、
資料室がこれだけ幅広いカテゴリで展開できる(=コミュニティで幅広いコンテンツを取り扱える)のも、「北原孝彦」を最上位にし、訴求を枝葉のノウハウではなく「視座を高める」にしているからです。
なので、それぞれ引きの強いコンテンツ群をひとつのプロダクトにまとめられるんですよね。
これがマーケティングや経営、またはスキルやLPなどに特化してしまうとこうはいきません。
あえて、「視座を高める」という抽象度の高い訴求にし、広く間口を設け、多くの層を受け止められる構造にしています。
こうしたひとつひとつの情報設計が、強固なコミュニケーションを築き、もろに集客や継続率離脱率に影響します。
この設計が歪んでいると、ユーザーとのコミュニケーションが虚弱になり、プロダクトの真価が発揮されません。
なにか違和感がある、うまくいかない、と感じた時は情報設計に目を向け、上位下位の概念が適切にされているか見直してみてください。
今までこの視点をもっていない方でしたら、きっと多くの気付きがあるでしょう。
さらに意図した設計ができるようになれば、事業に対する目線が変わり、自由自在にプロダクトをコントロールできるようになります。
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