北原の出会いと感謝の経営術

スタッフに意見を聞いてはいけない理由

僕は社員に意見を聞いて方向性を決めることは絶対にしません。

社員に意見を聞くとその決定権が知らず知らずのうちに社員に委譲してしまったり、事業全体を崩壊させてしまう現象が起きるからです。

ただ、社員に意見を聞いてしまう経営者が本当に多い。
声を拾い上げて事業に反映させるのは、一見良いことのように思えるかも知れませんが、事業の寿命を縮めてしまうケースが大半でしょう。

今回は社員に意見を聞く危険性と、経営者に求められる姿勢についてお話させていただきます。

社員の意見を聞くと事業が歪む

事業やプロダクトのウリやコンセプトを確固たるものにしたら、社員の意見を聞いてはいけません。

なぜなら、社員の意見は事業を見据えたものではなく、個人の主観や都合によるものが大半だからです。

仮に事業を考えて意見を出せたとしても、多くの意見を聞いたウリやコンセプトはつまらないものになります。
いいとこ取りにはならないんですよね。
みんなの意見を取り入れたものは平均値に近づき、どんどん薄まっていきます。

プロダクトを作りこんだ後に、社員の個々の意見を取り入れてしまうと、徐々に事業全体に歪みが生じていきます。

多くの場合、社員の意見を聞いてつくったサービスは、売れないサービス(=尖らない、刺さらない、響かない)になっていくだけなんですよね。
それで良い事業やプロダクトができるなら独立してますから。

社員の顔色を伺い、経営者が意見を言えなくなる

社員に意見を聞いて事業を運営していくと、社員に依存する経営になっていきます。

一番意見を言える社員が、個を捨て事業の事だけを考えて運営してくれれば別です。
けれど、保身になって意見を上げてしまうケースがほとんどです。

そしてその意見を受け止めて聞き入れてしまう事により、選択軸が社員の意見軸に移るので、社員に依存するようになります。

仮にうまくいったとしても、今度はその社員が代理で舵を取るような雰囲気になり、組織の中で力をつけだします。
そうなると、他の社員は経営者ではなく、力をつけた社員についていくようになります。

ここまできたら後は自明でしょう。
経営者は先導している社員に辞められては困るので、顔色を伺い出してしまうんですよね。

辞められたら困るので、経営者が意見を言えなくなります。
社員依存の始まりです。

どんなに意見を拾っても辞めるときは辞める

どんなに意見を拾っても、寄り添っても、辞めるときは辞めます。

そんなものです。
当然ですよね、個人にとって会社より大事なものなんてたくさんあるので、天秤にかけられたら簡単に傾きます。

特に、自分の力で数字を作れる優秀な社員ほど、会社に長く居ると思っていません。

  • 自己発信でブランディングができる
  • セールスがうまく店販もバンバン売れる

というような形になってくると、次の世界を試してみたくなるのは当然です。
次の世界として、今いる会社をでかくしてやる!というところに繋がればいいのですが、なかなかそうはなりません。

これを言うと、社員との距離感を詰めている経営者ほど「うちの社員は違う」という意見を上げてくださります。
でも、僕個人としての意見は「いやいや、あなた独立して会社やってるじゃないですか」という感じです。

自分は独立しているのに、なぜ自分の部下(社員)は独立しないと思うのか?不思議でなりません。

実際に、ウェブ上でいろんな会社をウォッチしていますが、No2~3が抜けていく会社を見かけたりします。
そして抜けていく社員は、次なる挑戦(成長)に向かうわけです。
何も悪い事ではありません。

ただ、残された会社としては、つらいですよね。
意見を聞いて雰囲気まで合わせて作り込み、その状態で抜けられてしまうと一気にバランスが崩れますので。

だから、意見を聞いてはいけないのです。

もし意見を聞いてあげたいと思うなら。
ゆくゆくは辞めてしまうことを織り込んだ上で事業モデルを作り込むのが大切です。

成長した先に辞める(次のステージとして挑戦したい)という現実が色濃くあるという事を理解しないと、自社の存続が危ぶまれます。

辞めても困らないようにして、辞める時に応援できるような制度を作っておくということですね。

パンドラの箱を開けてはいけない

もう一つ、社員に意見を聞いて怖いなと思うのは、開けてはいけない箱を開けてしまう時ですね。

聞くことで、言える状態を作ってしまうんですよ。
応えてあげられることなら良いですが、現実は難しいです。

ご両親の介護をしている社員がいたとします。
優しさで「大丈夫か?」と聞いてしまい、「助けて」と言われても現実問題助けられるわけではありません。

「聞いてくれるだけでいい」という人もいるかもしれませんが、「聞いてくれるだけで何も助けてくれない」と思う人もいます。
どうにもできない声、叶えられない声を上げさせて、つらいのは経営者です。

コロナもそうです。
「コロナ怖くない?」と聞いたところで、コロナが終息するまで給料保証しながら休ませてあげられるのか?という事ですね。

落としどころが決められなければ「大丈夫?」と聞いてもキレイな着地ができません。
社員に意見を聞けば聞くほど、開けてはいけない箱を開けてしまうことがあるので、踏み込んでいい領域をある程度決めておくことが必要です。

経営者が決めた事について来るか?来ないか?トップダウンで運営する

もうここしかないと思っています。

トップが決めたことについていきたいと思えるかどうか?
そこに対して顔色を伺うのではなく、魅力ある商品(雇用環境・事業)に作り込むしかありません。

乗りたければ乗るし、降りたければ降りる。

そこで、「頼むから降りないでくれ、一等室を用意するから」というような誘導になると、他の社員がそれを見ているので一気に会社が崩壊しやすくなります。
経営者が決めた方向性ではなく、社員が決める方向性で進む会社となります。

僕が話したことが全てではないかもしれません。
上手くいけば、それも一つの正解です。

僕の能力では、個の声を拾いながらグループをまとめ10店舗以上の経営は難しい。
だから理解してくれる人で構成しよう。
理解してくれる人を探し、求めない。追わない。

この指とまれで、社員に指に止まりに来てもらう。社員の指に止まりにいかない。

ついてくるか?こないか?
こんな考え方になってから、会社が健全化して、離職がなくなりました。

不思議ですね。
社員を追っていた時ほど離職や会社批判が増え、追わなくなったら離職がなくなった。

全ては設計と設定。そして距離感です。

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